在籍中の大学の単位が取れなければ
編入試験に例え合格しても
入学資格がないという
すれすれのラインを歩いている

すると今日
ポストに結果が届いていた

うわー
受験生活延びちゃったよー

ということで
めでたく単位が取れていたのだ

ちなみに大嫌いな（タイトル横コメント参照）憲法だったのだが
試験後
編入試験対策で勉強するにつれて
いかに私が愚かな答案を出していたかが明確になり
すでに諦めていた
よって編試も受けないかも
とちょっぴり期待していた部分もあった

言い訳がなくなった

こんな日は
いやいや政治学も勉強（これも出題範囲）

某大学編入試験の合格を知った日に
親しい人に報告をしていたら
とても親切な人が（わざわざ）
まだ編入試験の出願が間に合う大学を調べ教えてくれたので
（偏差値が10以上も高いとか
　現役時代に落ちたんだけれどもとかの言葉を飲み込んで）
受験することにした

しかし
現在所属している通信大学の単位が取れなければ
実は受験資格がなくなる

通学課程に比べて
泣きたいくらい単位取得は難しいため
大学の最終結果が届く来週まで
受験できるかわからない状態が続く

さらに
（在籍大学の単位が取れていたとして）
一次試験に受かったとすると
二次試験に口頭試問がある

志望理由は？
…出願が間に合ったので

間に合ったとは？
…他大学が合格したので勢いで

他大学との違いは？
…自宅から近いこと

無理だ

レンガの校舎が素敵だからなんて
所在地が学年割れしていないからなんて
不動産屋相手じゃあるまいし
言えない

実は
試験範囲となる政治系統を勉強したことがなく
（統治・政治学・行政法に触れずに大学を卒業する気でいた）
中学公民の教科書レベルも読めないほど
生理的に受け付けないため
色々な理由をつけては
単に勉強していない

英単語や憲法（人権）や民法や刑法は
精力的なんだけれども…

こんな日は
中学公民の教科書でも買ってこようか

本来ならばこの春に大学を卒業して
おそらく就職しているであろう年齢である

関西では名の通った私立大に現役合格して
通っていた最中
ストーカーという如何ともし難い存在のせいで
逃げるように神戸を離れ
すでに転勤から戻っていた両親がいる関東に帰った
大学1年の冬だった

3月で退学が受理された

その後1年浪人してみたが
結果は思わしくなかった
というのも
10年を神戸近隣で過ごした人間にとって知り合いのいない場所
しかもこんな事情でもう一度受験生に戻って予備校に通うことが
ただ悲しくて
誰を恨んでいいかもわからず
やる気も起こらず
歳が違うこと
本来なら大学に合格しているんだと言う不遜によって
予備校にも行っては詩を書き
小説を読むような生活だったから
偏差値70の大学なんて受かるはずがない

そこで通信制の大学に入った
18歳から知っている限りでは60歳までの人が
それぞれの事情によって選択し入学する
ここは楽しかった
この中にいれば私の経歴なんてたいしたものではなく
結局は2浪の形になっていることにも
なんの劣等感もないまま過ごせた

しかしプライドの高い私は
友人にすら現況を報告する勇気はなく
友人と物理的にも距離があるのをいいことに
ひっそりと暮らしていた

通信の勉強はただただ楽しかった
たまに学習会と称する集まりに赴き
レポート課題の論点や
昨今の法律がらみのニュースへの論議を語りながら
ちらほらと
さまざまな人生が垣間見えるあの時間がたまらなくいとおしい

それなのに私は通学課程に編入を試みた
2浪して通信の大学を卒業しました
将来胸を張って言えないだろうから

通信での大学生活を恥じてはいない
むしろ
現役で大学に通っていた頃よりずっと勉強していた

ではなぜ

捨てきれないプライドがある
常に自分の中での「恰好よさ」を求め
また人からもそう思われたい節がある

ブランドで全身を固めるようなことはしない
外見を飾り立てることに興味はない
私自身がブランドだ
そう言えるだけの人間になりたい

編入試験は受かると思っていなかった
そんな甘いものではないと知っていた
それでも合格の二文字を得ることが出来た
4年間じっと耐えた分の褒賞かもしれない

それでも
友人の就職にまつわる話は胸がいたむ
そこまで辿りつけていないから
そこまで辿りつけるかもわからないから

思いを巡らせては
言葉にならなくて
恋人にしがみつくことが増えた
だまって抱きしめてくれる彼の存在があるから
日々笑って過ごせるのだと思う

誰にも負い目なく
自分を誇れる日はいつになればやってくるのだろう

こんな日は
恋人と温泉に行く夢をみる